「寸法」や「精度」の先を見据えた研究開発を

歯車は、「寸法」や「精度」の良し悪しで評価されますが、その目的は騒音低減や耐久性の向上などです。
もちろん寸法や精度の向上は問題解決の重要なポイントですが、それだけでは解決できない場合も多々あります。ことのほかプラスチック歯車の騒音や耐久性は様々な要素が絡み、解決策を理論的に求めることが難しい場合があります。
しかし世界では環境規制や機器性能の向上に対する要求が非常に厳しくなっており、ギヤプラスでは理論とそれに基づく数多くのトライボロジーの研究や試験の経験から、設計者や材料メーカーを支援する準備をしています。

研究領域

プラスチック歯車の性能は、形状・材質・精度・使用環境などに大きく左右されます。
ギヤプラスでは、歯車性能を騒音・耐久性・樹脂機能・潤滑の観点で研究しています。

  • 01騒音
    歯車の騒音は様々な要素が複合して発生することから、原因の追究が難しくなっています。
    ギヤプラスでは歯車の低騒音化を、理論だけでなくモノづくりとのシナジーを生かして研究しています。
  • 02強度・耐久性
    プラスチック歯車の軽量化に伴い、強度・耐久性向上への要求が非常に厳しくなっています。
    ギヤプラスでは、歯形、構造、材質など複数の要素から最適な歯車の研究をしています。
  • 03樹脂機能
    プラスチック歯車に使用される樹脂は非常に多くの種類があり、機能や特徴が異なります。
    ギヤプラスでは、世界中の樹脂メーカーに新たな歯車向け樹脂の開発支援を行っています。
  • 04潤滑
    耐摩耗性の向上には、潤滑油やグリスを適正な粘度に保ち、油膜を構成することが欠かせません。
    ギヤプラスでは、歯車の寿命を向上させる潤滑も研究しています。

研究成果紹介

プラスチック歯車の性能についての研究成果をご紹介します。

  • 無潤滑およびグリース潤滑実験による歯車の耐久性
    プラスチック歯車は、温度や材質によっては吸湿などにより物性値が大きく変化するため、強度設計を行っても歯車損傷に悩まされることが少なくありません。そんな歯車損傷に有効なのがグリースです。今回は、金属歯車の樹脂化などにより注目される「プラスチック歯車の耐久性」に注目し、無潤滑およびグリース潤滑時のプラスチックギヤの耐久性について行った実験をご紹介します。

  • 高温雰囲気下での耐久性を比較!
    昨今、自動車業界では環境負荷低減のため電動化や軽量化、コスト削減などを目指して金属部品の樹脂化が急速に進んでいます。熱対策として300℃程度の高温環境でも使用可能な樹脂も開発され、樹脂化の流れが大きく進んでいるようです。今回は、「高温雰囲気下での樹脂歯車の耐久性」に着目し、様々な樹脂で実験を行いました。

論文・著書

私たちは、お客様が抱えるプラスチック歯車の悩み・課題解決のため歯車研究を行っています。
その中でPGS研究所所長である武士俣貞助が記した論文・著書をご紹介します。

歯車一筋だからこそ、
できることがある。

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